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子宮体がん

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子宮体がんとは

子宮体がん、または子宮内膜がんは、子宮の内側層である子宮内膜から発生します。
これは、胎児を育てる子宮の部分ががんの発生源となります。
子宮体がんにはいくつかの組織型が存在し、それぞれの性質や進行スピード、抗がん剤治療への反応が異なります。
このため、組織型による違いは治療方針を決定する上で重要です。
約80%の子宮体がんはエストロゲンの長期的な刺激と関連していますが、
エストロゲンとは無関係な原因で発生する場合もあります。
近年、食生活の欧米化に伴い、子宮体がんの発生が増加しているとされています。

症状・特徴

子宮頸がんで最も多い自覚症状は出血です。
月経ではない期間や閉経後に出血が見られた場合、注意が必要です。
時には、おりものに血が混じり褐色になることもあります。
がんが進行すると、下腹部の痛みや性交時の痛み、腰痛、下肢のむくみなどの症状が現れることがあります。

検査

1
病理検査・病理診断
細胞診

腟から子宮内に器具を挿入し、子宮内膜を軽くこすって細胞を採取します。
採取した細胞を顕微鏡で観察し、異型細胞の有無を調べます。
異型細胞が見つかった場合は、さらに組織診を行い、がんの確定診断をします。

組織診

細胞診で異常が見られた場合、より詳細な診断を目的に組織診を実施します。
子宮内膜から細胞の塊を掻き取り、顕微鏡で詳しく調べることで、がんの存在、種類、悪性度を判断します。

2
内診・直腸診

内診では、医師が腟に指を挿入し、もう片方の手で下腹部を押さえることで子宮の位置や硬さを確認します。
直腸診も行い、直腸周囲の異常を調べます。

3
子宮鏡検査

子宮内部の直接的な観察を行うために、内視鏡を腟から子宮体部に挿入します。
この検査はがんの位置や形状を確認するのに有効です。

4
超音波断層法検査(エコー検査)

腟内超音波検査を通じて子宮体部の内部構造を詳細に調べ、子宮体がんの疑いがある場合の位置関係や臓器の異常を検出します。

5
CT検査・MRI検査

CTとMRIは、体の内部を詳細に画像化し、リンパ節や付属器(卵巣・卵管)、隣接する臓器へのがんの広がりを調べます。
MRIは特に、がんが子宮の筋肉にどの程度侵入しているかや卵巣の異常を詳しく調べるのに適しています。

6
腫瘍マーカー検査

がんの種類に応じて特有のタンパク質などを血液から測定します。
ただし、子宮体がんの場合、特定の腫瘍マーカーによる診断や治療効果の判定は現在のところ確立されていません。

治療方法

子宮体がんの治療には、がんの種類や広がりに応じて異なる方法が選ばれます。
一部の早期子宮体がんでは、従来の開腹手術に加え、
カメラを使用した腹腔鏡下手術やロボット支援手術も保険適用で行われています。
手術で摘出した子宮や卵巣、リンパ節は顕微鏡で調査され、子宮体がんの進行期が決定されます。
もし再発のリスクが高いと評価された場合、化学療法や放射線療法が施されることが一般的です。
再発した場合の治療方法としては、化学療法や放射線療法、ホルモン療法があります。
また、遺伝子変異が見られる子宮体がんでは、免疫チェックポイント阻害薬を用いることも可能です。