診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日祝 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
9:00-12:00 | ● | ● | ● | ● | ● | 休 | 休 |
13:30-18:00 | ● | ● | ● | ● | ● | 休 | 休 |
休診日:土曜・日曜・祝日
大腸がんは、直腸や結腸など大腸に発生するがんで、
良性のポリープが悪性化するケースと、正常な粘膜から直接発生するケースがあります。
大腸の構造は内側から順に「粘膜、粘膜下層、固有筋層、漿膜下層、漿膜」の5つの層に分かれており、
がんは最初に粘膜で発生します。
進行すると、これらの層を順に浸潤し、最終的には漿膜を超えて腹腔内に腹膜播種を引き起こすことがあります。
さらに、大腸壁を流れるリンパ液や血液を通じて、リンパ節転移や遠隔転移を起こすことがあります。
大腸がんの危険因子には、加工肉の過剰摂取、食物繊維の不足、肥満、喫煙、過度の飲酒などがあります。
また、遺伝的要因も大腸がんのリスクを高めることが知られており、
家族性大腸腺腫症やリンチ症候群のような遺伝疾患、潰瘍性大腸炎やクローン病のような炎症性腸疾患を持つ人は、
大腸がんになる可能性が高まります。
初期には症状が少なく、がんが進行するとさまざまな症状が現れます。
よくある症状には、便に血が混じることが挙げられます。
これには血便や下血などが含まれ、便の表面に血が付着することもあり、がんが進むと、出血による慢性的な貧血が起こり、めまいが発生することがあります。
また、腸が狭まることによって便秘や下痢が生じ、便が細くなったり、便が残る感じがしたり、お腹が張ることがありでしょう。 さらに進行すると腸閉塞が起こり、便が出なくなるほか、腹痛や嘔吐が生じることがあります。
便に血が混じることは、痔のような良性の病気でも見られますが、がんの場合、進行すると重篤な状態になります。
医師が肛門から指を直腸内に挿入し、異常の有無を調べる検査です。
直腸内のしこりなどが確認できます。
バリウムと空気を肛門から注入し、X線を用いて大腸の状態を観察します。
がんの位置や大きさ、腸の狭まり具合が明らかになります。
検査前には腸内を清潔にするため、下剤を使用します。
肛門から内視鏡を挿入し、大腸全体を観察する検査です。
異常な部位が見つかれば、その場で組織を採取し(生検)、病理診断を行います。
画像強調観察などにより、詳細な情報を得ることが可能です。
CTはX線を、MRIは磁気を利用して体内を詳しく調べます。
これにより、がんの広がりや転移の有無を調べることができます。
放射線薬剤FDG(ブドウ糖類似PET検査薬)を注射し、全身のがん細胞を特定します。 転移や再発の有無を調べる際に行われることが多いです。
腫瘍マーカー検査は、がんの存在や治療の効果を確認するための補助的な方法です。
この検査では、がん細胞やそれに反応する細胞が生成する特定のタンパク質を測定します。
ただし、腫瘍マーカーの数値だけでがんの進行状況を完全に判断することはできません。
特に大腸がんの診断には、CEAやCA19-9といったマーカーが用いられます。
大腸がんの治療法は、がんのステージ(病期)に応じて異なります。
初期の大腸がんであれば、内視鏡手術による治療が可能です。
この方法は比較的侵襲が少なく、回復も早いというメリットがあります。
また、がんが進行している場合は、より広範囲の手術治療が必要とされることがあります。
さらに、がんが局所進行しているか、リンパ節に転移している場合には、
手術後の再発予防として薬物療法が行われることが一般的です。
これには化学療法が含まれ、がん細胞の成長を抑え、残存するがん細胞を攻撃します。
放射線治療も特定の状況下、例えば手術不能ながんや、手術前後のがん細胞を縮小させるために用いられることがあります。
進行がんの場合、手術が難しい状況であれば薬物療法や放射線治療が主体となることもあります。