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小児がんとは、15歳以下の子どもに発生する悪性腫瘍です。
このがんは、国際小児がん分類で主に12種類、さらに47種類の小分類に細かく分けられています。
発生するがんの約3分の1は白血病で、その他は固形がんです。
固形がんの半数は脳腫瘍であり、その種類は多岐にわたります。
小児固形がんの残り半数も、さまざまな腫瘍が含まれています。
これらの固形がんは主に「肉腫」として知られ、成人のがんとは異なり上皮性がんは少ないです。
肉腫は体の多くの部位で発生し得るため、がんは臓器別ではなく病理組織学的に分類されています。
小児がんの症状は、一般的に特別なものがなく、風邪のような一般的な症状や痛みが続くことが多いです。
このため、風邪と思い診察を受け、がんと診断されることも珍しくありません。
しかし、診断後に遡って考えてみると、約2ヶ月前からがんに関連する症状が存在していたと気づくことがあります。
小児がんは特定の年齢層に発症が集中する傾向があり、がんの種類によって症状が異なるのはもちろん、年齢によっても症状の現れ方が異なります。
例えば、乳幼児は自分の症状を言葉で表現することが難しいため、症状が見過ごされがちです。
また、年長の子どもたちは、すべての症状を親に相談しないこともあります。
これらの点が、年齢による症状の違いに影響を与えていると考えられます。
問診、視診、触診を通じて医師が患者様の症状を詳しく聞き取ります。
問診では、症状の詳細や健康状態について尋ねられます。
視診では、顔色や体の外観を確認し、触診ではお腹などを手で触れてしこりや硬さをチェックします。
血液検査を行い、腫瘍マーカー検査で特定の物質を測定します。
これにより、がん細胞やがん細胞に反応した細胞が生成する物質の有無を調べます。
X線、超音波(エコー)、CT、MRI、PETなどの画像検査が必要に応じて行われます。
これらの検査により、がんの存在、位置、大きさ、および周囲の組織への影響を詳しく調査します。
がんが疑われる部位から組織を採取する生検が実施され、顕微鏡で細胞レベルでの検査が行われます。
これにより、がんかどうか、またその種類を確定します。
血液・リンパのがんや一部の小児がんの場合、骨髄検査も行われます。
これは、腰の骨から骨髄液を採取して、血液細胞が正常に生成されているかを調べるためのものです。
小児がんでは薬物療法が特に効果的で、治療の中心となります。
細胞障害性抗がん薬や分子標的薬を使用し、がん細胞の増殖を阻害します。
がん部分に直接放射線を当てる治療法で、手術前後の補助療法として用いられます。
小児は大人に比べて放射線治療による反応が良いため、必要な線量が少なくて済みますが、長期的には臓器の機能低下を引き起こすこともあり、定期的な経過観察が必要です。
腫瘍や患部の臓器を直接取り除く方法で、脳腫瘍、神経芽腫、腎芽腫などの固形がんに対して行われます。