化学療法は、抗がん剤や化学物質を使ってがん細胞を攻撃し、増殖を抑制または破壊する治療方法です。
この治療は全身にわたってがん細胞を探し出し、破壊することが可能です。
がんは初期段階では体の臓器のある部位に限定して発生することが多いですが、進行すると転移を起こし全身に広がります。

水素ガス吸入療法は、体内の酸化ストレスを軽減する方法です。
私たちの体細胞の中にあるミトコンドリアは細胞活動に必要なエネルギーを作り出す場ですが、その過程で活性酸素種（ROS）が発生します。
これにはスーパーオキシドやヒドロキシラジカルなどが含まれ、細胞のタンパク質やDNAを酸化し細胞を壊してしまいます。
特にヒドロキシラジカルは非常に反応性が高く、老化やがん、糖尿病など多くの疾患に関与しています。
この治療では、水素（H2）ガスを吸引することでヒドロキシラジカルを除去し、がんの進行抑制や治療の副作用軽減を目指します。

自家がんワクチンは、患者さん自身のがん組織から作る完全オーダーメイドのワクチンです。
主にがんの標準治療（手術、抗がん剤、放射線治療）を受けた後の再発予防に使用されます。
全国で3千人以上の患者さんがこの治療を受けており、その効果が認められています。
この治療は、手術後に体内に残るかもしれない癌細胞を対象としています。
残存するがん細胞が増殖し、再発や転移を引き起こすことがあります。
自家がんワクチンは、これらのがん細胞に対する免疫を高め、がんの再発や転移を防ぐために開発されました。